🌱はじめに
■ エミュレーターとは?
エミュレーターとは、本来スマートフォンなど特定の機器で動くアプリやゲームを、別の環境(たとえばPC)で再現して動かすためのソフトです。スマホのOSや操作を仮想的に再現することで、スマホゲームをパソコン上で動かし、マウスやキーボード、ゲームパッドで操作できるようになります。
■ 何故スマホから取り込まないのか?
通常スマホゲームを配信する際は、お持ちのスマホをHDMI出力してOBSに取り込むことが多いです。しかしその場合、「意図しない通知」や「プライベートなアプリ」が配信画面に映ってしまう可能性があります。
そのため、身バレのリスクや予期せぬトラブルを避けるために、多くのVtuberはエミュレーターを使ってアプリゲームを配信しています。
■ エミュレーターの危険性
多くのアプリゲームはエミュレーターでの動作を想定していません。そのため動作が完全ではない場合や、ゲームによっては規約上エミュレーターの利用を禁止していることもあります。
必ず、ゲームの公式ガイドラインを確認してから使用するようにしましょう。また、エミュレーターを利用する際は自己責任で行ってください。
👍エミュレーターを使うメリット
■ 画面キャプチャしやすい
PCのウィンドウ(または専用出力)として扱えるため、OBS等の配信ソフトでウィンドウキャプチャ/画面キャプチャしやすい。各種配信関連ソフト(Vtuberのモデル、チャット、配信アラートなど)を同一PCで一括管理できる。
■ 入力の柔軟性
マウス・キーボードやゲームパッドで操作可能。タッチ操作が苦手でもプレイしやすい。また、マクロやキー割り当てを利用することで、複雑な操作を簡便にできます。
【注意】
マクロはゲーム規約で禁止される場合があります。
■ スペックの強化
PCのスペックでプレイできるため、高解像度・高FPSで配信可能です。一般的にスマホでプレイするよりも、安定してゲームプレイができます。
■ 身バレ防止
スマホを直接使ってゲーム配信を行うと、「通知」や「個人情報」が意図せず映り込んでしまう危険があります。エミュレーターを使用すればスマホ画面を直接映す必要がなく、身バレを防止しながら安全に配信ができます。
また、仮想環境上でアプリを起動するため、不要なアプリや個人用データを完全に切り離すことができ、トラブルを未然に防げます。
■ 利便性
スマホ充電切れや通知で配信が遮られるリスクが減る。端末切替の手間がない。正規ソフトとの違い・グレーゾーンを理解する重要性
⚠️エミュレーターを使う際の注意点
エミュレーターは便利な反面、使い方によっては規約違反やトラブルにつながることがあります。以下の点に気をつけましょう。
■ 公式ガイドラインを確認する
ゲームによっては、エミュレーターでのプレイや配信を禁止している場合があります。必ず利用規約を確認しましょう。
■ ROMやアプリの入手方法に注意
ネット上から不正にダウンロードしたゲームファイルを使うのは違法です。必ず、エミュレーター内のGoogle Playストアから、正規インストールされたアプリを使いましょう。
【注意】
PSP・GBA・DSなどの携帯ゲームを、エミュレーターを介してプレイすることは可能です。しかし、そういったものに手を出すと、炎上リスクや法的リスクが発生する可能性があるため注意が必要です。
■ アカウント凍結のリスク
一部のゲームはエミュレーターを検出してアカウント制限を行うことがあります。配信用のサブアカウントを作っておくと安全です。
【補足】
一般的にマクロやBOT対策に、エミュレーターを禁止しているケースがあります。そういった挙動をしない限りは、エミュレーターを理由にBANされることはありません。
■ 動作や表示の違い
スマホ実機と比べて操作感や画面表示が異なることがあります。配信前に動作確認をしておきましょう。
🎮代表的なエミュレーターの種類
■ LDPlayer(エルディープレイヤー)
軽くて動作が速く、スマホゲームの配信に向いています。複数アカウントを同時起動できるのも特徴です。特徴・対応機種・導入難易度・日本語対応の有無
■ Google公式のエミュレーター
Googleが公式に提供しているPC向けのAndroidゲーム実行環境です。サードパーティ製エミュレーターと違い、Google自身が開発・配布しているため、セキュリティ面や互換性の信頼性が高いです。ただし、遊べるゲームタイトルが少ないので注意が必要です。
■ BlueStacks(ブルースタックス)
最もメジャーなAndroidエミュレーター。安定性が高く、配信ソフトとの連携もしやすいです。
■ NoxPlayer(ノックスプレイヤー)
ゲーム用の最適化が進んでおり、キーボードやマウス操作を自由に設定できます。
💻LDPlayerの導入方法
実際のエミュレーターの導入方法です。今回は日本語対応しているLDPlayerで実際の流れを解説します。
① 公式サイトからダウンロードする
まずは使用したいエミュレーターの公式サイトにアクセスし、インストーラーをダウンロードします。今回はLDPlayerの公式サイトにアクセスします。
【注意】
非公式サイトや広告リンク経由のダウンロードは、ウイルスや改造版の危険があるため避けましょう。
② インストールと初期設定
1.ダウンロードする
公式ページの「ダウンロード」ボタンをクリックします。

2.インストール
ダウンロードしたインストーラーを起動して、案内に従ってインストールします。

3.ログイン
初回起動時に「Googleアカウントでのログイン」が求められます。
ゲームアプリのデータを引き継ぐ際は、普段お使いのスマホと同じGoogleアカウントを使用するのがおすすめです。
ただし、原則としては配信用にサブアカウントを作成しておくと安全です。

③ アプリをインストールする
エミュレーター内の「Google Playストア」から、通常のスマホと同じようにアプリをインストールします。
【補足】
配信したいゲームがPlayストアにない場合は、自分のスマホから正規にバックアップしたAPKファイルを利用することも可能です。
【注意】
ネット上にアップロードされている非公式APKは危険なので使用しないようにしましょう。不正ソフトのデータの可能性が高いです。
1. GooglePlayストアを開く

2. ダウンロードしたいアプリゲームを検索

3.アプリゲームをインストール

④ 操作と画面の設定
ゲームを起動したら、操作方法を確認します。多くのエミュレーターでは、タッチ操作をキーボードやマウスに割り当てる設定が可能です。下記ではLDPlayerでの設定方法を解説します。
1.右メニューのキーマッピング設定をクリック
【補足】
ゲームによっては立ち上げた際に勝手にキーマッピング設定が立ち上がります。

2.お好みの操作方法の割り当てを行います

⑤ 音声・配信の確認
配信前に、音の出力先とマイク入力設定を確認しましょう。メニュー内「設定」から「オーディオ」から、サウンド設定を確認できます。

⑥ 動作テストを行う
実際に数分間プレイして、映像の滑らかさ・音ズレ・操作遅延をチェックします。問題がなければ、あとはOBSのシーンにVtuberモデルやコメント欄を配置して配信をスタートできます。
✅ Google Play Gamesの導入方法
■ Google公式のエミュレーター
エミュレーターを利用することに抵抗がある人は、Google Play Gamesを利用するのがオススメです。収録されているゲーム数は少ないですが、「ウマ娘」や「アークナイツ」などの有名タイトルは収録されています。
■ Google Play Gamesのメリット
Googleが動作を保証している対応タイトルのみが提供されるため、「起動できない」「BANされた」といったトラブルを避けられます。
他にも、同じGoogleアカウントでログインすれば、スマホで遊んでいたデータをそのままPC版に引き継ぐことができます。対応タイトルであればGoogle Play Gamesの使用を優先をオススメします。
■ 導入方法(基本の流れ)
1.公式サイトにアクセス
2.「PCで使ってみる」をクリックしてインストーラーをダウンロード

3.インストーラー起動してインストールを開始

4.画面左上からGoogleアカウントでログイン

5.画面左メニューから検索でゲームを探す

6.「インストール」完了してプレイ開始。

■ 注意点
〇 対応OS・スペックが必要
Windows 10(64bit)以降、8GB以上のRAM、SSD、4コアCPUなど、一定の性能が必要です。スペックが足りないと起動できない場合があります。
〇 iOSアプリには非対応
Androidアプリ専用のため、iPhone向けアプリは動作しません。
