イラスト依頼時の画像サイズまとめ

🌱 はじめに

🎯 記事の目的

イラストを依頼する際、「どのサイズで描いてもらえばいいの?」と迷う方も多いと思います。本記事ではサイズに関して詳しく解説をさせて頂きます。

💡 基本的な考え方

基本的には「用途によって」最適サイズが異なることを覚えておきましょう。本記事でカーバーをしてない納品物に関してもあります。

そういった場合は、素直にイラストレーターさんに直接相談するのがオススメです。

またグッズ制作(アクリルスタンド・タペストリーなど) の場合は、制作会社ごとに必要な解像度・比率が異なるため、事前に制作会社へサイズを確認するのも大切です。

📐 px・dpi・mmの説明

■ px(ピクセル)

px(ピクセル)は、デジタル画像を構成する「点(ドット)」の数を表す単位です。たとえば「1920×1080px」とは、横に1920個・縦に1080個の点で構成された画像という意味です。

YouTubeサムネイルやSNSアイコンなど、デジタル用途で使われることが多い単位です。Vtuberが発注する際もこの単位を最も使います。

【注意】
pxサイズが大きくなればなるほど、データ容量も重くなります。イラストレーターさんによっては、サイズによって追加料金が発生するケースもあります。

■ dpi(ドット・パー・インチ)

dpiは「dots per inch(1インチあたりのドット数)」の略で、印刷のきめ細かさを示す単位です。いわゆる「解像度」を意味します。値が高いほど印刷がきれいになり、つまり解像度が高いということです。

印刷向けなら300〜350dpi が標準です。Webや画面表示のみの場合は、72〜144dpi が一般的に採用されています。

■ mm(ミリメートル)

mmは、現実世界の「長さ(寸法)」を表す単位です。印刷物やグッズ制作では、この単位を使うことが多いです。

mmで指定する場合は、dpiとセットで考える必要があります。つまり、出来上がりサイズを指定する際には、dpiも一緒に指定するのが基本です。

例)A4のポスター = 210mm×297mm 解像度350dpi
例)缶バッジ = 直径57mm 解像度350dpi

■ 発注時に「px」と「dpi」を両方指定する意味はある?

まず「px数」が同じなら、「dpi」を変えても、画像データそのものの情報量は変わりません。ですが、「px」でサイズ指定をする際にもdpiを併記するのがオススメです。

たとえば、同じ1920×1080pxでも、解像度が異なると「mm」に換算した際の実際のサイズは次のように変わります。

【解像度72dpi】
サイズ:1920×1080px → 677.33×381mm 解像度:72dpi
印刷物のサイズは大きいが、解像度が粗い
【解像度350dpiの場合】
サイズ:1920×1080px → 139.34×78.38mm 解像度:350dpi
印刷物のサイズは小さいが、解像度がきめ細かい

ここでお気付きの人もいるかと思いますが、上記の例の「解像度とサイズ」は比例の関係にあります。片方の値(dpiまたはmm)を調整することで、もう一方のサイズへ切り替えることが可能です。

【サイズ変換】
677.33×381mm 解像度:72dpi → 139.34×78.38mm 解像度:350dpi
解像度を上げたら、その分サイズが小さくなり、「1920×1080px解像度350dpi」と同じになる。

ただし、この変換作業はデータの再計算(リサンプリング)を伴うため、多少なりとも画質が劣化します。たとえば、アンチエイリアス部分の色が落ちたり、線がにじんだりする場合があります。

そのため、最初から「解像度:350dpi」で制作依頼するのが理想的です。

📏 一般的な納品サイズの目安

■ アイコン・SNS用

1000×1000px 解像度350dpi

丸アイコンでも切り抜きやすい正方形サイズがオススメです。

【補足】
各SNSによって推奨サイズが異なる場合があります。ただし、1000×1000pxあれば、ほとんどのSNSで推奨サイズを満たしています。

■ 一般的な1枚絵の場合

横サイズの場合:2500×1500px 以上 解像度350dpi
縦サイズの場合:1500×2500px 以上 解像度350dpi

大きく描いてもらうことで、拡大トリミングなどにも対応ができます。

■ 動画用の1枚絵の場合

横サイズの場合:3840×2160px 以上 解像度350dpi
縦サイズの場合:2160×3840px 以上 解像度350dpi

歌ってみた動画やティザーPVは、1枚絵を元にモーションをつけて制作することが多いです。そのため、1枚絵を寄りや引きで使用する場面が多く、十分なサイズがないと演出の幅が狭まってしまいます。可能な限り大きめのサイズで素材を作ってもらうのがオススメです。

■ 動画用の立ち絵の場合

「アップサイズ〜クローズアップ」に切り抜いた際に、最終的に1920×1080pxになることを想定して、全体のサイズを作成するのがオススメです。

【メインビジュアルに関して】
メインビジュアルは動画で使用することも多いため、同じくかなり大きめに作画してもらうのがオススメです。

■ 配信用立ち絵(Live2D用)

縦6000px以上 解像度350dpi

Live2D用の立ち絵はパーツ分けが必要になるため、かなり大きいサイズが求められます。「縦6000px以上」を目安に、横サイズはキャラクターデザインに合わせてイラストレーターさんに調整してもらうのがオススメです。

【注意】
すでにモデラーさんが決まっている場合は、事前にモデラーさんへサイズを確認しましょう。

■ YouTubeサムネイル

1280×720px 解像度350dpi

YouTubeのサムネイルは推奨サイズが明確に定められています。

【各種SNSのコンテンツ】
他SNSのサムネやヘッダーも同様で、サービスごとに推奨サイズが異なりますので、事前に確認しておきましょう。

📦 グッズごとの具体的なサイズ一覧

グッズ制作を依頼する際は、制作会社によって推奨サイズや解像度が異なるため、依頼前に必ず確認しましょう。

もしサイズ指定が特にない場合は、Pixivファクトリーのサイズ表を参考にするのがオススメです。Pixivファクトリーは、同人・個人Vtuber界隈で最も多く利用されており、基準値として信頼性が高いサービスです。

各グッズページの下部に、入稿時に必要なサイズやテンプレート情報が記載されています。

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